半導体の意味と使い道

半導体という言葉の最も基本的な意味は、電気をよく通す導体という物質と、電気をほとんど通さない不導体(絶縁体)という物質の間にくる、いわば電気をほどほどに通す物質のことです。

導体の代表的な物質としては銀や銅をはじめとした金属があります。

絶縁体の代表的な物質としてはガラスやゴム、それに大半のプラスチックがあります。

電気を利用するのに導体が使われるのは当然です。

最も電気を通しやすい金属は銀といわれますが、これは値段が高いので、電気コードや回路には銅がよく用いられます。

また、電気コンロなどではやや抵抗が大きい(電気を通しにくい)ニクロム線が使われますが、これも導体に入ります。

一方、アクセルとブレーキではありませんが、電気を安全に使うためには、それを通さない絶縁体も重要です。

極端なはなし、電気コードに使われる銅がもし「剥きだし」状態だったら、複数のコードを使う時に接触してしまい、使えないどころか事故や火災の元にもなりかねません。

また電気器具を検査するのにも、絶縁された手袋などがないと大変危険です。

そんな導体でも絶縁体でもない、いささか中途半端ともいえる半導体は、なぜ大切なのでしょうか。

実は「電気をほどほどに通す」ということは、通し方をコントロールできるということでもあります。

詳しくはこれから述べていきますが、その結果、大きくいって次の3つの効果を得るのです。

<1>電気の整流作用。

<2>電気信号の増幅作用。

<3>電気エネルギーと他種エネルギーの変換作用。

通常の導体は、それを細長い線として伸ばした時に、電気はどちらの向きにも流れます。

しかし<1>の作用により、ある向きには流れるが逆の向きには流れない回路を作ることができます。

その代表がダイオードといわれるものです。

さらにその整流作用を利用して、<2>の作用が得られます。

真空管にも増幅作用がありますが、半導体を使うことでそれをずっと小さくできるのです。

それがいわゆるトランジスタです。

「小さくできる」、もう少し専門的にいうと「高度に集積できる」ということが、半導体が「産業のコメ」ともいわれるほどに広く利用されていることの、本質的に重要な理由の1つです。

もう1つの利用しやすい要因は、電気信号を、流れる/流れない、あるいは、高電位/低電位という具合に、デジタル表現しやすいことです。

<3>は、光エネルギーとの変換が典型的です。

たとえば道路の信号機も最近は半導体を利用して電気エネルギーを直接光に変えています。

逆に光を電気に変える太陽電池や光センサでも、半導体が利用されています。

半導体とは電気をほどほどに通す物質と述べましたが、現実にはそれから得られる効果や性質を使って得られる部品(デバイスとよく呼ばれます)のことも半導体と呼びます。

だから半導体工場というのは、電気をほどほどに通す物質を作る工場ではなく、その物質を使って有用なデバイスを作る工場を指すのが普通です。

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