ASIC設計の基本手順
ASICを起こす(あるいはもっと一般的に高機能LSIを作る)場合、当然ながら、まずはLSIの仕様を決めることになります。
この仕様はどういったツールを用いて表現してもよいのですが、ASICの入り口ですから、ここで間違えると取り返しがつきません。
次にそれをもとに論理設計し、ハードウェア記述言語(HDL)に落とし込みます。
これがRTLデータです。
HDLとしては、VHDLやVerilog-HDLといったものが一般的です。
ただし設計の過程では、C言語、C++、システムC言語などもよく使われますし、それらによる表現を直接以下の工程につなげる手法もあります。
ここまでは実際の製造工程とは比較的独立性の高いデータです。
それを元にデザインルール(90nm、65nm、45nmなど)も考えながら論理合成技術などでゲートやゲート間情報を記述するネットリストを作ります。
この記述形式としてはEDIFが一般的です。
続いて実際のマスクパターンをデザインするわけですが、そのパターンを記述するのに現在一般的なのがGDS IIという形式のファイルです。
これでデザインのフェーズは終わりで、あとは実際の製造に入ります。
もちろんこれらの過程がスムーズに一方向的に流れることはそれほど多くなく、そのつど検証しながら、元に戻ったりすることもよくあります。
なお先ほどRTLデータは、実際の製造工程と比較的独立性が高いと述べましたが、実はファブ工程と完全に独立に作るべきものでもありません。
特にデザインルールが細密となり、実際のステッパ処理で複雑なことがおこりやすくなればなるほど、RTLの段階でできるだけその難しさを軽減するような工夫(配慮)が必要となります。
これが21章で述べるデザイン・フォー・マニュファクチャリング(DFM)です。


